15.髪はBBAの命です ~黒歴史を通り抜けて、新しい自分に出会う~

今は、ラクに髪の色を変えられる時代です

 

グレイヘアにチャレンジ中の私(これまでの過程は<12.グレイヘアへの道は一日にしてならず>をお読みください)。状況は一進一退で、今はまた少し黒くして、伸ばしたりしています。

 

とはいえ、あまりに真っ黒な髪の色は今の私の顔には不自然なことに気づき、いわゆる白髪染めではなく、1か月くらいシャンプーをしていると落ちてしまうくらいの軽いヘアカラーにしてみました。グレイヘアとちょっとダークヘアを行ったり来たり!

 

昔。やんちゃな人がオキシドールで髪の色を変える。そんな時代がありました。でも、令和の時代は、美容院でもうすこしラクに髪の色を変え、そして、すぐに元に戻せる便利な時代です。

 

同年代の編集者と話していたとき、彼女も「顔や身長、体重はなかなか簡単に変えられないけれど、ヘアスタイルなら手軽にチェンジできる。ガラッと違う自分を発見できるありがたい手段」と言っていました。だからこそ、いろんなチャレンジ、いろんな試行錯誤を経ながら、自分らしい髪の色、髪型を見つけていきたいと思っています。

 

それで、なぜ黒く戻したかと言いますと、少し前に、かなりグレイの部分が多くなってきたんですね。すると、電車に乗るたびに席を譲られるようになりました。最初はなぜ? と理由がわからなかったのですが、ある時、髪のせいだと気づいたんです。心遣(こころづか)いはたいへんありがたいのですが、自分の気持ちまで老け込んでいってしまった……。それで、少し黒く戻したのです。髪の色によって周りの対応が変わる。これはちょっとした発見でした。

 

しかし! 冒頭に書いたように、あまりに黒い髪は今の私には不自然というか「若作りをしようとして、うまくいかなかった人」になりそうに。あー思いっきり白髪染めで真っ黒にしなくてよかった(笑)。

 

染めてから2週間たった今は、だんだんいい感じにダークな部分が明るくなってきました。もうひとつ気がついたのですが、還暦を迎えた後、自分が思っていたよりも白髪が増えてきた! 私は美容院のスタッフに不思議がられるほど髪が伸びるのが早い体質なので、もし白髪染めで真っ黒に染めていたら、ものの2週間も経たないうちに、根本(ねもと)に白い5ミリほどの白髪のラインがくっきりと現れていたことでしょう。

 

髪の色を変えると、もちろん自分の気分も変わります。鏡を見るたびに、新しい自分に出会えます。自分自身が見慣れなくて、ぎょっとしたこともありましたが(笑)、似合う服さえ変わってしまう衝撃の事実も! それもまた、新しい自分との出会いではないでしょうか。

 

髪全体の色を変えなくても、ハイライトを入れるだけでも、ずいぶん印象が変わります。子育てが一段落し、気分転換にと、青色のハイライトを入れた友人がいました。そうやって、自分の環境や状況によって変えるのもいいですよね。

 

最近、こんな動画を見ました。生まれてから一度もヘアカラーをしたことがないチャイニーズ・アメリカンの27歳の女性が、金髪に変えるのです。彼女はどう変わり、どう変わらなかったのか。ぜひ、見ていただきたいのですが、とにかく、金髪になった彼女はとてもキュートです!
https://www.youtube.com/watch?v=W55UPO4tcEg

(「27年間黒髪の女性が、プラチナブロンドに挑戦。VOGUE JAPAN」より)
 
 

失敗なくて、成功なし――初公開! 地毛で日本髪を結ったこともありました

 
 

振り返れば、私はこれまでの人生で本当にいろんな髪型、髪の色にトライしてきました。そのなかには、失敗もあります……。でも、そんな黒歴史(くろれきし)もいまとなってはいい思い出ですし、失敗したからこそ満足したこと、そして、学んだことがたくさんあります。やはり、失敗なくして成功なし! BBAになったこれからも、トライ&エラーを重ねたいと思っています。

本邦初公開!(笑)、母の希望で、成人式は地毛で日本髪を結いました(左)。80年代、パリで撮った写真。パリのモッズ・ヘアでカットしてもらい得意顔(中)と、弟の結婚式のパーティでバリバリ80‘sな私(右)。若かりし頃から老けていた!(笑)。
金髪にしたり、グリーンにしたり。グリーン頭の写真はNHK出演前です。
(私にしては?)コンサバ時代もありました。そして現在のグレイヘア。

 

おまけ 京都の貧乏×贅沢旅行と、初めてのお店の入り方

 
 

先日、トークショーで京都に行きました。翌日、京都の友人とランチの約束をしていたため、夜は一人で一泊。私の一人ショートトリップ京都旅をご紹介します。

 

トークショーが終わると、まず錦湯(にしきゆ)銭湯(せんとう))でさっぱりします。江戸っ子なので銭湯は手ぬぐい一本あれば、上がるときに体に水滴一滴も残さず入浴できます。気分転換が目的なので、髪を洗ったりなどはいつもホテルで。帰り際、番台のおじさまから、なぜか牛乳石鹸(せつけん)をいただくことができてラッキー! 昔と変わらない良い香りに癒やされました。

好みは人それぞれだと思いますが、私はこういう昔ながらの銭湯が好きです。牛乳石鹸♪

そのあと、歩いていてふと見つけた飲み屋横丁?「四富(よんとみ)会館」へ。後で知ったのですが、京都でも名高いディープな酒場だそうです。ふらりと入ったお店「泰山木(たいざんぼく)」が素晴らしかった! ここ、ラーメンもオススメだそうです。残念ながら、銭湯前に夕飯を済ませていた私のお(なか)にラーメンは入りませんでしたが、突き出しや、湯葉(ゆば)餃子が本当に美味しかった。レアな日本酒もいただきました。次の機会にはぜひラーメンもいただきたいと思っています。

ふと見つけた「四富会館」の「泰山木」が素晴らしかった! 美味しいお酒とお料理をいただきました。

初めてのお店は、まして京都で一人だと、入りにくい場合がありますよね。一見(いちげん)さんは、早めの時間など、地元の方々で混まない時間帯をオススメします。お店があいた直後くらいはまだ()いていますから、入りやすいのです。

 

そうこうしているうちに、明日会うはずの友人からラインが。急遽(きゆうきよ)タクシーに飛び乗り、キース・ヘリングのポップアップストアパーティーへ(※)。京都らしい暖簾(のれん)(キース・ヘリング柄!)をくぐり会場へ。懐かしい80‘sのダサカッコいい曲を流すイカしたDJユニットに踊らされて京都の夜は更けていくのでした。まさか還暦になってヒューイ・ルイスのパワー・オブ・ラブで踊るとは(笑)!

 

※中村キース・ヘリング美術館が、京都・祇園で開催している期間限定(2019年10月26日~11月29日)のポップアップミュージアムで、毎週土曜日にイベントが行われています。
詳しくはこちらを参照ください。
http://www.nakamura-haring.com/blog/2280/

キース・ヘリング柄の暖簾をくぐりぬけて……ヒューイで踊りまくった京都の夜。

翌日は、荷物を宅急便で送り身軽になったところで、JR京都駅の伊勢丹に入っている京都和久傳(わくでん)で友人とランチを。京都の山々を見渡せるカウンター席を予約してくれていて、帰る前に、美味しいお料理とともに、素敵なビューを楽しめ最高でした。やはりランチはお得ですね。

 

実は今回の宿泊は、河原(かわら)(まち)にあるカプセルホテル(「9h(ナインアワーズ)」)に泊まったのです。ここはまるで『2001年宇宙の旅』のようなモダンミニマリズムなインテリアで清潔で静か。いつのシーズンも観光客で(あふ)れかえっている今の京都では、「禅」のような静けさと、物が無い白い空間は、私にとって必須事項。最新のスニーカーを()いたクールなインバウンド客にも人気の宿です。お値段も驚きの3000円から5000円くらい。宿泊で浮いた分、ランチで贅沢(ぜいたく)をする。貧乏×贅沢旅行で、元気になりました。

今回の旅は、宿泊で浮いた分、ランチは贅沢を。京都和久傳で、美しい景色と美味しい食事を堪能しました。

毎月第1・3水曜日更新

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地曳いく子(じびき・いくこ)プロフィール

地曳いく子(じびき・いくこ)
1959年生まれ。『non・no』をはじめ、『MORE』『SPUR』『Marisol』『eclat』『Oggi』『FRaU』『クロワッサン』などのファッション誌で30年以上のキャリアを誇るスタイリスト。著書に『50歳、おしゃれ元年』『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』『ババア上等! 余計なルールの捨て方 大人のおしゃれDo&Don't』『ババアはつらいよ アラカン・サバイバルBOOK』『おしゃれも人生も映画から』『おしゃれ自由宣言!』など著書多数。槇村さとるさんとの動画連載「BBA(ババア)チャンネル byさとる×いく子」も好評配信中。http://gakugei.shueisha.co.jp/yomimono/bbach/01.html