18.令和元年に還暦を迎えて ~ファッションルールは自分で作る時代へ!~

これからBBAは何を着て、どう生きていくか?

 

還暦パーティーでいただいた特注の「赤いライダース」。

まもなく令和元年が終わろうとしています。皆様、今年はどんな年でしたか?
 
今回はいつもとちょっと趣向を変えて、令和元年に還暦(かんれき)を迎えた感想、そして今年を振り返ってどんな年だったか、これからBBAは何を着て、どう生きていくか? を考えてみました。今まで著書で書いてきたことと少し重なるかもしれませんが、平成から令和へかけての区切りとして少しお話しさせてください。
 
令和の幕開けとともに私は還暦を迎えました。
 
60歳! まるで何かの魔法にでもかかったかのような悪夢。もうおばさんどころか初老のおばあさんです。
 
去年(2018年)、数え年での還暦パーティーを、渋谷にあった今は無き伝説のクラブ「トランプルーム(TRUMP ROOM)」で禍々(まがまが)しく行ったため、今年はひっそりとリアル還暦を過ごそうと考えていたところ、日頃お世話になっているプレスの方々やヘアメイク、とうにひとり立ちをして立派に活躍している元アシスタントたちが、年末に忘年会を兼ねて「やっぱりやります、還暦パーティー」を開いてくれました。
 
たくさんの方にお越しいただき、それだけでも感無量(かんむりよう)な私でしたが、似顔絵入りのケーキとともに贈られた赤いライダースを受け取り手を通した時には、スタートレックのMr.スポック並みに感情がない私も思わず泣きそうになりました。
 
還暦に着る赤いちゃんちゃんこの代わりに、ロゥタス(Rawtus)で特注製作された「赤いライダース」ですよ!

この日ばかりは、本当に今年還暦を迎えられてよかった! しかも素晴らしい仲間たちに囲まれて。私は本当に幸せ者です。

似顔絵入りのケーキもいただいて、感激です。

後でFBに、パーティーに駆けつけてくれた売れっ子スタイリストの方が、「還暦60歳について今までの考えが変わった」と書き込んでくれました。
 
周りの同じ年代を見ていても、本当に、60歳って何? 人それぞれだと強く感じます。私のような世間一般の常識からはみ出している60歳が出てきてもいいのか? 令和、と。
 
還暦で人はもう一度人生をリセットし、赤ちゃんからやり直すと言います。私も、さすがに還暦を過ぎて体力、気力の衰えを感じ、いい加減、ライブハウス通いをやめようかと思っていましたが、この赤いライダースを着て、しばらくはこのまま混乱したBBAで生きていこうと思いました。
 
ルールは自分で決める、ですね。

還暦パーティー用のヘナアート(左)と、パーティー後(右)。

 
 

今年最後のおまけ M-1グランプリを見て

 
 

皆さん、TV番組「M-1グランプリ2019」をご覧になりましたか?
 
私は、決勝3組を決める最後の方からしか見られなかったのですが、優勝したのは「ミルクボーイ」。確かにうまいし笑いもとる、いわゆる正統的な漫才。優勝するのも当然と思いました。が! 私が好きだったのは「ぺこぱ」。
 
新しい! ロックで言えばニューウェーブ。切り返しにセンスを感じました。好みの問題もあると思いますが、Twitterのライン上も、ロック仲間は多くが「ぺこぱ推し」でした。
 
で、考えたのですが、ちょっとこれってファッションセンスって言うか、好みに似てはいないか?「ミルクボーイ」はルールを守った正統派のコンサバファッション、危険は冒さず大勢に受ける感じ。で、「ぺこぱ」はパンクやちょっとエッジーなファッション。受け付けない人もいるかもしれないけれど、新しくて気になる。
 
今日本では「ミルクボーイ」的な娯楽やファッションがメインストリームなのかもしれない。ライブ仲間のしらたまさんがTwitterで鋭いことを書いていました。しらたまさんに御承諾をえて一部転載させていただきます。
 
「ひと昔前の日本は大衆に入っての保守でしたが、最近は個の思想が自由化してるのにサブリミナルで保守的になってるって感じがします」
 
これって、今の日本をうまく言い表していませんか?「ミルクボーイ」が好きなのも「ぺこぱ」に()かれるのも自由です。自分が新しいことを感じたり、好きと思ったら、周りに流されることなく自分のセンスを信じてくださいね。お笑いもファッションも!
 
皆様、よいお年をお迎えください。
Happy Holidays & A Happy New Year!

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地曳いく子(じびき・いくこ)プロフィール

地曳いく子(じびき・いくこ)
1959年生まれ。『non・no』をはじめ、『MORE』『SPUR』『Marisol』『eclat』『Oggi』『FRaU』『クロワッサン』などのファッション誌で30年以上のキャリアを誇るスタイリスト。著書に『50歳、おしゃれ元年』『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』『ババア上等! 余計なルールの捨て方 大人のおしゃれDo&Don't』『ババアはつらいよ アラカン・サバイバルBOOK』『おしゃれも人生も映画から』『おしゃれ自由宣言!』など著書多数。槇村さとるさんとの動画連載「BBA(ババア)チャンネル byさとる×いく子」も好評配信中。http://gakugei.shueisha.co.jp/yomimono/bbach/01.html