22.おうちで過ごす楽しみ ~時代の流れに溺れないで生き抜く還暦の日々~

(らん)と、メダカと、春の読書

 

みなさま、新型コロナウイルスの拡大で大変な日々を送られていると思います。私もその一人、かなり影響を受けています。

 

家にこもっていらっしゃる方も多いと思いますので、今回は、私のおうちでの過ごし方や、人生を少し振り返った読み物を書きたいと思います。

 

3月と言えば、寒さも和らぎ、春の訪れの足音聞えるウキウキの季節! なはずでしたが、まさかの今回のコロナ騒ぎ……。春のファッションの立ち上がりの季節でもあり、本来ならトークショー、ファッションショー、イベント、パーティーなど、心(おど)る催し物が目白押しな日々のはずでした。

 

それが、コロナウイルスの感染予防策のためか、ほとんど全部キャンセル。今月予定されていた東京コレクションのランウェイショーも全てキャンセルです。冒頭にも書きましたように、私のトークショーイベントも中止や延期になりました。楽しみにしていてくださったみなさま、申し訳ありません。

 

急にスケジュールが空き、時間ができたところで、「では、歌舞伎でも()に行こうか? 美術館も行きたいな」と思っても休演だったり休館だったり。全く、人生上手(うま)くいかないものです。

 

そこで、おうちでできる楽しみをいくつか考えてみました。

 
 

1.窓辺やベランダの植物の手入れ

近所のスーパーで購入した850円の黄色い蘭の花。もうこうなったら、予算3000円くらいで家の植物をリニューアルしちゃう。

学生時代、友人に「グリーンフィンガー」というあだ名をもらったくらい植物の手入れには自信があった私ですが、コロナウイルス騒動によるリスケジュール続きで、植物の面倒をしばらく(おこた)っていたのです。

 

やっと、もろもろ落ち着き、植物と向き合ってみたところ、さあ、大変。(らん)1鉢と、ミント1鉢が枯れていたのです。もう大ショック!

 

植物は正直なもので、ちょっと構ってあげないとヘソを曲げて枯れてしまいます。水をやり過ぎたり、忘れていたり……。それも、目に見えない速度で徐々に弱り、気がついたときには枯れている。私は、植物の状態と、自分の心身の状態はシンクロしているように思います。

 

気を取り直して、枯れてしまった鉢を処分し、新しい蘭を補充しました。そして金運アップを狙って西の窓際におきました(笑)。それが最初の写真です。さらにベランダも掃除して、メダカの鉢を綺麗にしました。

鉢をきれいにしたら、メダカも嬉しそうに泳いでいます。

普段、外を飛び回ってばかりの私に必要なのは、こんな時間だったのかも知れません。メダカは知らないうちに世代代わりをしていて、小さめの若いメダカがメインに。水草には卵らしいものも。

 
 

2.積読(ツンドク)だった本に取り掛かる

左から、『音楽家 村井邦彦の時代』(松木直也)、『おしゃ修行』(辛酸なめ子)、『しいたけ.の部屋 ドアの外から幸せな予感を呼び込もう』(しいたけ.)、『我が家の問題』(奥田英朗)、『すぐ死ぬんだから』(内館牧子)、『あなたが危ない! 不幸から逃げろ!』(江原啓之)。

買ったり、頂いたり、お借りしていた本が、ベッドの横やソファーのサイドテールに積みっぱなしになっていました。あんなに本好きだった私なのに、iPhoneやMacの画面ばかり見ていたこの数年。とくにここ1か月くらいは外に出るお仕事が多く、不思議なもので、自分で原稿を書いたり考えたりしているときは他の方の著書は読めない私。

 

でも、今月予定していたお仕事がキャンセルや延期になってしまい、急にお仕事を余りしなくてもよい時間が増えました。で、この際だから改めて本を読み出そうと思いました。

 

読み出して思ったこと。やっぱり本って面白い! 写真(↑)の本たち、ジャンルもバラバラなのですが、それぞれ個性的。

 

『音楽家 村井邦彦の時代』は、ユーミン(荒井由実)やはっぴいえんどなど、私の青春時代に活躍した日本のアーティストのプロデューサーの村井さんの話。読み進めるにしたがって、10代の頃の色々な思い出が(よみがえ)りました。友人の旦那さまナベチンからずっとお借りしていたので、コレでやっとお返しできます(笑)。

 

辛酸なめ子さんの『おしゃ修行』は、もう、(うなず)きっぱなしで一晩で読み切りました。江原啓之(ひろゆき)さんの『あなたが危ない!』は、内容が今の時代を言い当て過ぎていて、怖くてなかなか読み進められません。

 

その他、まだ読み始めていない本もありますが、「しいたけ占い」のしいたけ.さんの本『しいたけ.の部屋』は、夜寝る前に1章ずつ読み進めていますし、読書熱がまた燃え上がった今、「読書の春」到来で、しばらく読書を続けたいと思います。

 
 

ファッション下克上と人生のふしぎ――同窓会で考えたこと

少し前に同窓会に行ってきました。44年ぶりに再会した友達も。

まだコロナが広がっていなかった1月、中等部の同窓会に行ってきました。集まったのは全員還暦です! 中には44年ぶりに会う友達もいて、中学生の時の面影そのままに大人になった人や、首から下げた名札を見ないと誰だかわからない人まで。

 

そこでちょっと気づいたのは、若いころから可愛くて、今も素敵な大人になっていた友達も多かったのですが、学生時代、わりと地味めだった女子が個性的で素敵になっていたこと。もう、還暦にもなるとファッション下克上(げこくじよう)

 

よく、30歳までの容姿は親から頂いたもので、それ以降は自分の生きてきた姿と言いますが、まさにその通りだと実感しました。

 

私は中等部から高等部に進んだものの、ちょっとした事情で、高等部2年生からは御茶の水にあった文化学院に転校したため、それ以来、中等部の仲間とはすっかり疎遠になっていました。その後、文化学院の美術科に進み、スタイリストになり、今の私があるわけです。あのまま中等部の同級生と共に大学まで進んでいたらどうなっていたかと、今でも時々考えていました。

 

数年前に偶然Facebookでつながり、今回の還暦を祝う親睦同窓会にも誘って頂けました。半世紀近く()って会った同級生に、あの頃のように「イッコ!!!」とよびかけられ、ジーンときてちょっと涙ぐみました。21世紀らしいエピソードですよね。

同窓会にはエクラプレミアム(eclat premium)通販で作って頂いたジャケットとインナー、パンツのセットアップで出席しました。かなりコンサババージョンの私、やればできるBBA? インナーと共素材のパンツは今、絶賛発売中です(笑)。

おまけ Amazonプライムにハマってます!

 

本を読んだりガーデニングしたりの日々ですが、そんな合間にチョッと見てハマったのが、Amazonプライム・ビデオの『モダン・ラブ(Modern Love)』です。

 

NYを舞台に繰り広げられる1話30分のショートストーリーで、マンハッタンに暮らす大人の恋愛や日々の描写に、見ていてまったり、幸せな気持ちになれます。今のニューヨークの街並みやファッション、文化も知ることができますしね。Amazonプライム会員は無料で視聴できるので、ぜひ。

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地曳いく子(じびき・いくこ)プロフィール

地曳いく子(じびき・いくこ)
1959年生まれ。『non・no』をはじめ、『MORE』『SPUR』『Marisol』『eclat』『Oggi』『FRaU』『クロワッサン』などのファッション誌で30年以上のキャリアを誇るスタイリスト。著書に『50歳、おしゃれ元年』『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』『ババア上等! 余計なルールの捨て方 大人のおしゃれDo&Don't』『ババアはつらいよ アラカン・サバイバルBOOK』『おしゃれも人生も映画から』『おしゃれ自由宣言!』など著書多数。槇村さとるさんとの動画連載「BBA(ババア)チャンネル byさとる×いく子」も好評配信中。http://gakugei.shueisha.co.jp/yomimono/bbach/01.html