23.自分を整える ~心の浮き輪を見つけよう~

心地よい「香り」で自分を整える

それでも春はやって来て、今年も桜が咲きました!

いま、私たちは激しい荒波のなかにいるような気がします。新型コロナウイルスの拡大は荒れくるう海のようで、自分ではどうしようもできないことがあると感じ「自分をしっかり持って明るく生きる」という考えもめげそうな雰囲気です。

 

でも、荒れた海に放り出されたとき、無駄に足掻(あが)いても(おぼ)れるだけ。「浮くもの」「浮き輪」につかまって、体力・気力を温存して、嵐が過ぎ去るのを待つのが得策ではないでしょうか?

 

いまできるのは、何か心の頼りになること、言ってみれば「浮き輪」を見つけて、自分を整えること。周りの状況を予測したり、コントロールすることはできませんが、せめて自分自身の心身を少しずつ整えておきたい。こうした時期、気持ちを上げるのは難しいので、整えようと考えるようにしています。

 

私にとって、「心の浮き輪」の一つが香り。で、家の香りを一新しました。家のなかにいることが多いので、プライベート空間は、好きな香りで過ごしたい。

リビングにはAmazonで購入したウッド調のアロマディフューザー。無印良品のアロマオイル・ローズマリーや、ユーカリなど、スッキリ爽やか系を。ロマンチックな気分になりたい時はサンタ・マリア・ノヴェッラのローズを使います。

香りというのは人それぞれ好みが違うもの。私が快く感じる香りも、人によっては不快にしか感じられないかもしれませんし、その反対のことも起こりうるかもしれません。最近問題になっている「香害(こうがい)」もそんなことです。

 

でも、家の中はプライベート空間。思いきり好きな香りを楽しめます。空間の香りって不思議なもので、例えば、ラグジュアリーホテルのラウンジやスパには独特な香りがあり、同じような香りを嗅ぐだけで、そこに戻ったような感覚になりませんか? ラベンダーの香りを嗅いだことで、時を自由に行き来できる能力を持つ少女の小説『時をかける少女』(筒井康隆著)みたいに。「時をかけるおばさん」ですね(笑)。

お手洗いはラグジュアリーエステの香り。以前プレゼントでいただいて、すっかり忘れていたものを設置。SHIROのルームフレグランス。

お掃除をサボった時の、ちょっとホコリっぽい匂いや、自分が苦手な場所の匂いはネガティヴな気持ちになるので要注意。心の重りになりますから。

 
 

服も、人生も、7、8割でいい

 
 

前回も書きましたが、私のイベントも3月に入るとキャンセルが続き、どうなってしまうのだろうと不安ばかりが(ふく)らみました。

 

ふと思ったのは、私って、自分が思っていた以上に、仕事が好きだったんだなということでした。

 

仕事がコロナでキャンセルになって時間ができ、好きなこと――音楽を聴いたりヨガをしたり、Netflixなどで映画を観まくっても、なぜか(むな)しい。毎日忙しく働いていたから楽しめていたんですね。40年働いてきて、気付くのが遅いですが(笑)、できなくなって初めてわかることってありますよね。それから、いくら好きなことでも、毎日毎日100パーセント、10割欲張っていては面白くない。楽しめない。

 

春はイベントやパーティーの季節、それに備えて2月からネイルに行ったり髪を切りにいったり、トークショーで着る服も何セットか、私にしては用意周到に準備してきました。で、9本全てキャンセルか延期になりました。

 

それで、昨年『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)という本を出しましたが、これって人生も同じじゃない? と思ったんです。いまは10割備えても、不測の事態が生じたり、何が起こるかわからない。自分の意思とは関係なく事態は変わる。だったら10割ではなく、7〜8割くらい準備して、お金・気持ち共に余裕を残す。完璧を目指しても完璧にならない。手を抜くというのではなく、余裕を残すのが、いまの時代を生き残る(すべ)かも知れません。

『おしゃれは7、8割でいい』し、人生も7、8割でいいのかもしれませんね。

 

「ざわちん」気分で、いまこそアイメイク! 

 
 

さて、大変な状況ではありますが、桜も咲き、春らしい気分になりたいものです。マスクをされる方は、マスクでホウレイ線やシミが隠せるいま、ざわちん並みに変身できるチャンス!

 

せっかく買った春の新色リップはマスクで隠れてしまうのでかわいそうですが、この際、いつもより気合いをいれてアイメイクをしてみてはいかがでしょうか。

今年の春はアイメイクを楽しむいい機会です。

マスク美人のポイントは、眉とアイシャドウ。眉は、ちょっと薄いかな? くらいのソフトな色で太めに描きます。私はボビイ ブラウンのブラシ付きのアイブロウペンシルと、マジョマジョ(マジョリカ マジョルカ)のものを愛用中。

 

アイシャドウは、以前(4.ファンデーションとコスメ ~アップデートで「今のBBA顔」へ~)もオススメしましたが、私のヘビロテは、AUBEの「ブラシひと塗りシャドウN」です。今回は春らしく、オレンジ系のベースクリームがセットされた16番にしてみました。ナチュラルなブラウンの11番、14番も相変わらずヘビロテしてます。

左から、愛用中のシャドウクリーム(アディクション)、ブラシひと塗りシャドウN(AUBE)、アイブロウペンシル(ボビイ ブラウン)、アイライナー(デジャヴュ)。

で、最後の秘密兵器がアディクションのシャドウクリーム。眉頭から鼻筋に薄く伸ばして欧米人顔に仕上げてみました。

眉とアイシャドウで、「マスク美人」メイクの出来上がり。コロナ(うつ)でぼんやりした目元もばっちり。

大人女子の悩み、顔の下半身の下降(by山本浩未先生)をマスクで隠せます。しばし、「マスク美人」メイクをお楽しみ下さい。

以前だったらちょっとヤバイ人と思われていたかもしれない黒ウレタンマスクも、いまなら許される? どうせならライダースに、強めアイラインでコーディネート。まあ、このマスクとメイクもかなりヤバイですが、楽しみにしていたライブが続々と自粛になった憂さ晴らしに、こんなメイクで原稿書いてまーす!(笑)

今月のおまけ ネトフリの『AJ&クイーン』が面白い!

 

Netflixオリジナルシリーズ『AJ&クイーン』にハマりました。

 

いま、何を観るか、けっこう悩みますよね? 暗いシリアスな物語はダークサイドに持っていかれそうで、いまの私には無理だし、華やか過ぎるものも、現実逃避できるかもしれませんが空々しく虚しく感じてしまう私……。そんな私がハマったのが、『AJ&クイーン』。

 

ドラァグクイーンと10歳の少女が、キャンピングカーに乗り込み、全米を旅するロードムービー。ドラァグクイーンのルビー・レッド(ロバート)を演じるのは、ニューヨークの伝説のクイーン、ル・ポールです!

 

かなりシリアスなテーマでありながら、毎回披露されるルビーの(あで)やかなドラァグクイーン姿に気分が上がります。

 

で、ドラァグクイーンやル・ポールの魅力に目覚めた貴方には、同じNetflix の「ル・ポールのドラァグ・レース」をオススメします! シーズン11まであるので、ちょっと長いなと思う方は、シーズン5以降から観始めるといいみたいです。

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地曳いく子(じびき・いくこ)プロフィール

地曳いく子(じびき・いくこ)
1959年生まれ。『non・no』をはじめ、『MORE』『SPUR』『Marisol』『eclat』『Oggi』『FRaU』『クロワッサン』などのファッション誌で30年以上のキャリアを誇るスタイリスト。著書に『50歳、おしゃれ元年』『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』『ババア上等! 余計なルールの捨て方 大人のおしゃれDo&Don't』『ババアはつらいよ アラカン・サバイバルBOOK』『おしゃれも人生も映画から』『おしゃれ自由宣言!』など著書多数。槇村さとるさんとの動画連載「BBA(ババア)チャンネル byさとる×いく子」も好評配信中。http://gakugei.shueisha.co.jp/yomimono/bbach/01.html